2015年05月24日
PHASE 4
【確信】

PHASE 1
PHASE 2
PHASE 3
初めて手にした疑似餌(ルアー)。
『メタルジグ』
それはヒヤっと冷たい鉛の塊。
当時自分が読みふけっていた教本にはこう書いてあった。
「金属の塊であるメタルジグは自分でアクションを加えてやらなければならない」
岩瀬の砂浜でそれを実践する1人の少年・・・自分。
「こんな風に動かせば本物の魚に見えるのでは・・・」
そんな想像をしながら必死に鉛の塊に命を吹き込む。
糸の先にいるのは怯えて逃げ惑う小魚だ。
傷つきながらも大きな魚から必死に逃げようともがく小魚だ。
ナイロンラインの先の鉛の塊に、夢や希望、想像と妄想を乗っけて必死に泳がせる。
しかし今思い返してみれば、その鉛の塊が海のどのあたりの水深を泳いでいるかも当時の自分には分かっていなかった。
それでもその『出会い』は突然に訪れた。
モンっ
ナイロンラインを通して伝わる生命反応。
「あれっ??」
何かが掛かった気がして・・・訳も分からずとにかく必死にリールを巻く手を速めた。
無我夢中でリールを巻いているとメタルジグはいつの間にか足元に・・・。
はっと我に還り、寄せては返す波打ち際で鈍く光るメタルジグを確認した。
「・・・なんだ、何もついてないじゃん。」
一瞬落胆したが、もう一度よく目を凝らしてみると砂の色と同化した魚のようなものが見える!!
それが初めてルアーで釣った魚。
『ヒラメ』
だった。
釣れてしまった魚だが、
自分でアクションを付けたメタルジグで魚が釣れた!!
初めてルアーで魚が釣れた!!
餌じゃなくても本当に釣れるんだ!!
嬉しすぎて色々な感情が噴き出した事を今も覚えている。
それからは独学でルアーフィッシングを学び、紆余曲折を経ながらも少年から青年へと人生の階段を歩む。
そしてその過程、次々と衝撃的な人や魚との出会いが訪れる・・・のである。
そろそろこっ恥ずかしくなってきたのでここらでやめておこうか・・・果たして続く・・・のか??
PHASE 5 (続き)

PHASE 1
PHASE 2
PHASE 3
初めて手にした疑似餌(ルアー)。
『メタルジグ』
それはヒヤっと冷たい鉛の塊。
当時自分が読みふけっていた教本にはこう書いてあった。
「金属の塊であるメタルジグは自分でアクションを加えてやらなければならない」
岩瀬の砂浜でそれを実践する1人の少年・・・自分。
「こんな風に動かせば本物の魚に見えるのでは・・・」
そんな想像をしながら必死に鉛の塊に命を吹き込む。
糸の先にいるのは怯えて逃げ惑う小魚だ。
傷つきながらも大きな魚から必死に逃げようともがく小魚だ。
ナイロンラインの先の鉛の塊に、夢や希望、想像と妄想を乗っけて必死に泳がせる。
しかし今思い返してみれば、その鉛の塊が海のどのあたりの水深を泳いでいるかも当時の自分には分かっていなかった。
それでもその『出会い』は突然に訪れた。
モンっ
ナイロンラインを通して伝わる生命反応。
「あれっ??」
何かが掛かった気がして・・・訳も分からずとにかく必死にリールを巻く手を速めた。
無我夢中でリールを巻いているとメタルジグはいつの間にか足元に・・・。
はっと我に還り、寄せては返す波打ち際で鈍く光るメタルジグを確認した。
「・・・なんだ、何もついてないじゃん。」
一瞬落胆したが、もう一度よく目を凝らしてみると砂の色と同化した魚のようなものが見える!!
それが初めてルアーで釣った魚。
『ヒラメ』
だった。
釣れてしまった魚だが、
自分でアクションを付けたメタルジグで魚が釣れた!!
初めてルアーで魚が釣れた!!
餌じゃなくても本当に釣れるんだ!!
嬉しすぎて色々な感情が噴き出した事を今も覚えている。
それからは独学でルアーフィッシングを学び、紆余曲折を経ながらも少年から青年へと人生の階段を歩む。
そしてその過程、次々と衝撃的な人や魚との出会いが訪れる・・・のである。
そろそろこっ恥ずかしくなってきたのでここらでやめておこうか・・・果たして続く・・・のか??
PHASE 5 (続き)
2014年07月15日
PHASE 3
【出会い】

PHASE 1
PHASE 2
神通川、笹津の橋の下での父親との初めての釣り。
それは何層にも重なる記憶の地層、奥深くに埋まっているセピア色の思い出。
そこから先、記憶の地層に新たに堆積していく思い出達は、セピア色の世界から色鮮やかな
フルカラーの世界へと変わりゆく。
生涯初めての釣りからいくらかの時が経ち、既にどっぷりと釣りの魅力に嵌っていた自分。
少年と呼ばれるまでに成長した頃には、岩瀬浜で父親と共に投げ釣りに興じるようになっていた。
歩を進める度、サンダル越しにシャリシャリとした感触を伝える白い砂粒達。
サンダルを脱いで裸足で歩を進めようものなら、今すぐにでも足裏を焼きつくしてやろうと砂粒が
暴れ狂う。
夏の日差しの下、暴れ狂う灼熱の砂粒達の上で必死に15号のジェット天秤を背負っていたあの頃。
当時、非力で大した距離を投げれなかった自分は波打ち際でのフグのアタリに一喜一憂し、
たまに釣れるシロギスの透き通ったピンク色に心奪われていた。
そんな頃、買ってもらった初めての「自分」の竿はグラス製の投げ竿。
ペンキ色の青を纏ったブランク。
穂先は白く色付けされていた。
『キングストン』
一生忘れる事のないであろう今は亡き相棒。
振り出しのその竿をスルスルと一節ずつ伸ばしていけば伸びた分だけ魚に近づける気がして、
ドキドキしながら釣行を重ねていた。
そしてこの頃、一冊の本に出逢う。
その本の中には、今まで経験した事のない新しい世界が広がっていた。
その本が教えてくれたのが、後に一生の趣味になるであろう、
『ルアーフィッシング』
だった。
「餌じゃないのに魚が釣れる?? ・・・そんなはずがない!!」
しかし、その当時から疑い深かった自分に、根拠のない自身を与えてくれるほどにその本には様々な具体的なケースが描かれていた。
川、湖、海。
どんなフィールドでも使うべき疑似餌を使えば餌でなくとも魚が釣れると記してある・・・。
何度も何度も読み返し、最初は疑っていたはずが徐々にその本の中の住人になっていく自分。
父親とよく行く砂浜で使える疑似餌は・・・
そんな事を考えている幼き頃の自分が居た。
そしてある日、すっかり妄想世界の住人となった自分は父親と一緒に立ち寄った釣具屋で、
名もないメタルジグを手にする事になる。
そう、その無機質なひんやりとした金属の塊を手にした瞬間・・・
それが自分のルアーフィッシング人生の始まりであったのだ。
PHASE 4 (続き)

PHASE 1
PHASE 2
神通川、笹津の橋の下での父親との初めての釣り。
それは何層にも重なる記憶の地層、奥深くに埋まっているセピア色の思い出。
そこから先、記憶の地層に新たに堆積していく思い出達は、セピア色の世界から色鮮やかな
フルカラーの世界へと変わりゆく。
生涯初めての釣りからいくらかの時が経ち、既にどっぷりと釣りの魅力に嵌っていた自分。
少年と呼ばれるまでに成長した頃には、岩瀬浜で父親と共に投げ釣りに興じるようになっていた。
歩を進める度、サンダル越しにシャリシャリとした感触を伝える白い砂粒達。
サンダルを脱いで裸足で歩を進めようものなら、今すぐにでも足裏を焼きつくしてやろうと砂粒が
暴れ狂う。
夏の日差しの下、暴れ狂う灼熱の砂粒達の上で必死に15号のジェット天秤を背負っていたあの頃。
当時、非力で大した距離を投げれなかった自分は波打ち際でのフグのアタリに一喜一憂し、
たまに釣れるシロギスの透き通ったピンク色に心奪われていた。
そんな頃、買ってもらった初めての「自分」の竿はグラス製の投げ竿。
ペンキ色の青を纏ったブランク。
穂先は白く色付けされていた。
『キングストン』
一生忘れる事のないであろう今は亡き相棒。
振り出しのその竿をスルスルと一節ずつ伸ばしていけば伸びた分だけ魚に近づける気がして、
ドキドキしながら釣行を重ねていた。
そしてこの頃、一冊の本に出逢う。
その本の中には、今まで経験した事のない新しい世界が広がっていた。
その本が教えてくれたのが、後に一生の趣味になるであろう、
『ルアーフィッシング』
だった。
「餌じゃないのに魚が釣れる?? ・・・そんなはずがない!!」
しかし、その当時から疑い深かった自分に、根拠のない自身を与えてくれるほどにその本には様々な具体的なケースが描かれていた。
川、湖、海。
どんなフィールドでも使うべき疑似餌を使えば餌でなくとも魚が釣れると記してある・・・。
何度も何度も読み返し、最初は疑っていたはずが徐々にその本の中の住人になっていく自分。
父親とよく行く砂浜で使える疑似餌は・・・
そんな事を考えている幼き頃の自分が居た。
そしてある日、すっかり妄想世界の住人となった自分は父親と一緒に立ち寄った釣具屋で、
名もないメタルジグを手にする事になる。
そう、その無機質なひんやりとした金属の塊を手にした瞬間・・・
それが自分のルアーフィッシング人生の始まりであったのだ。
PHASE 4 (続き)
2013年06月19日
PHASE 2
【未知との遭遇】

PHASE 1
父親と共に、神通川第三ダムに架かる笹津の橋の下に降り立ったあの日。
今ではセピア色の遠い記憶になりつつあるが、アルコールが入って感傷的になるとその記憶は鮮やかなフルカラーとなって記憶の地層、奥深くから掘り起こされる。
自分にとって初めての釣りは小麦粉を練った餌を使う浮き釣りであった。
「魚が餌を食べたらあの浮きが沈むから見とけよ~」
その言葉でドキドキして今にも胸がはじけそうになる。
竿先からループを描いて静寂の水面に垂れる糸。
その先でピョコっと直立する棒浮きの下にはあのもにゅもにゅがある。
そしてその周りにはきっと図鑑の中にいるお魚達が・・・
父親がこねていた釣り餌の白いモニュモニュは、心の中でもにゅもにゅもにゅもにゅと膨らんで、、、様々なイメージに生まれ変わっていく。
ドキドキしながら浮きを見つめていると、、、
ぴょこぴょこと浮きが動いた。
「あたってるぞ~」
直後、
『スーっ』
と、音もなく浮きが水面下へ引き込まれていった。
その様はとてもゆっくり、スローモーションのように見えた・・・記憶の中では。
次の瞬間、父親が合わせを入れる。
・・・ここから先は、目の前に魚が横たわるまで記憶が無い。
初めての釣りで出逢った魚、、、それはウグイだった。
父親が近くにあった水溜りにウグイを放してくれた。
創造の世界の生き物が目の前に解き放たれ、もう自分は好奇心の塊だった。
まじまじと眺めてみたり触ってみたり。
鱗がキラキラと輝いていて、触るとヌルっとした感触と共に手の中から必死に逃げ出そうとする。
記憶の中では初めて直に触れたウグイは温かかった。
この瞬間、、、
イメージの中でどうしようもないくらいまでに膨らんでいた白いもにゅもにゅは、無機質な想像の世界から目の前に広がる現実世界の中に生きるウグイへと変化して降り立ったのだ。
釣りって面白い!
お魚さんと会える!!
初めての釣りで衝撃的な感動を覚え、ここから自分の釣り人生が始まるのであった。

PHASE 3へ続く・・・かもしれない。
PHASE 3 (続き)

PHASE 1
父親と共に、神通川第三ダムに架かる笹津の橋の下に降り立ったあの日。
今ではセピア色の遠い記憶になりつつあるが、アルコールが入って感傷的になるとその記憶は鮮やかなフルカラーとなって記憶の地層、奥深くから掘り起こされる。
自分にとって初めての釣りは小麦粉を練った餌を使う浮き釣りであった。
「魚が餌を食べたらあの浮きが沈むから見とけよ~」
その言葉でドキドキして今にも胸がはじけそうになる。
竿先からループを描いて静寂の水面に垂れる糸。
その先でピョコっと直立する棒浮きの下にはあのもにゅもにゅがある。
そしてその周りにはきっと図鑑の中にいるお魚達が・・・
父親がこねていた釣り餌の白いモニュモニュは、心の中でもにゅもにゅもにゅもにゅと膨らんで、、、様々なイメージに生まれ変わっていく。
ドキドキしながら浮きを見つめていると、、、
ぴょこぴょこと浮きが動いた。
「あたってるぞ~」
直後、
『スーっ』
と、音もなく浮きが水面下へ引き込まれていった。
その様はとてもゆっくり、スローモーションのように見えた・・・記憶の中では。
次の瞬間、父親が合わせを入れる。
・・・ここから先は、目の前に魚が横たわるまで記憶が無い。
初めての釣りで出逢った魚、、、それはウグイだった。
父親が近くにあった水溜りにウグイを放してくれた。
創造の世界の生き物が目の前に解き放たれ、もう自分は好奇心の塊だった。
まじまじと眺めてみたり触ってみたり。
鱗がキラキラと輝いていて、触るとヌルっとした感触と共に手の中から必死に逃げ出そうとする。
記憶の中では初めて直に触れたウグイは温かかった。
この瞬間、、、
イメージの中でどうしようもないくらいまでに膨らんでいた白いもにゅもにゅは、無機質な想像の世界から目の前に広がる現実世界の中に生きるウグイへと変化して降り立ったのだ。
釣りって面白い!
お魚さんと会える!!
初めての釣りで衝撃的な感動を覚え、ここから自分の釣り人生が始まるのであった。

PHASE 3へ続く・・・かもしれない。
PHASE 3 (続き)