2016年05月22日
知ってるようで知らない話⑥
当たり前すぎるので教えてもらえなかったり、
雑誌にも書いてなかったり、
意外と知っているようで知らない(気づいてない)人もいるかもしれない話⑥。
視聴率低下で打ち切り危機の⑥だよ~。
今回は・・・

『偏光グラス』
うむ、、、光とは粒子でありながら波の性質を持っている。
すなわち漁師・・・ちゃうっ、量子!!
・・・ちょっとインテリぶりたかっただけです
反射光だけをカットして水中を見やすくしてくれたり、雨の日の運転を楽にしてくれたり、対向車の運転手が鼻をほじっているのが見えてしまったり・・・それが偏光グラスの力。
取り敢えずこれを知らなきゃ始まらないので、
「何故反射光だけ綺麗に取り除いてくれるのか?」
という事で・・・なるべく簡単に書いてみる・・・つもり。
光は進行方向が同じでも色々な向きの波が混じっていると考えて下さい。
縦だったり横だったり斜めだったり。
これが水面に当たって跳ね返ったいわゆる「反射光」は横向きの波だけが残ります。
他の向きの波(光)は水中に透過するけど横向きの波(光)は跳ね返される。
偏光グラスは横向きの光の波を通さない性質を持っているので反射光を綺麗にカットできるのです。
もう少し詳しく書くと・・・ここはどうでもいいという人は飛ばして下さい。
偏光膜は偏光性を持った分子を綺麗に同じ向きに並べたものです。
偏光性とは光が分子を通過した時に特定の向きの波だけを選択的に通す性質の事。
この偏光性を持った分子を綺麗に同じ向きに並べてやることができれば特定の向きの波(光)だけを通す膜が作れるという事です。
ちなみに、本当は「横波だけを通さない」という言い方は正確ではありません。
で、この膜をレンズで挟み込んでやったものが偏光レンズ。
なので偏光膜に圧力が掛かるとこの綺麗にならんでいた分子の向きがズレるので「歪」が生じて偏光度が落ちます。
という事で豆知識・・・
①偏光度
レンズの説明書やスペックで出てくる「偏光度」という言葉。
これは横波の光(反射光)をどれだけカット出来るかを表す数字です。
50%なら反射光を半分、99%とあれば反射光を99%カットするという意味です。
②可視光線透過率
レンズの説明書やスペックで出てくる「可視光線透過率」という言葉。
これは偏光グラスを掛けた時の明るさの目安と考えて下さい。
この数字が大きいほど明るく見えると思ってもらって差し支えありません。
③物理的に不可能・・・
偏光度は高いままに可視光線透過率を上げるという事は基本的にはできません。
なので可視光線透過率の高いレンズは偏光度は下がってしまいますし、偏光度が高いレンズは可視光線透過率は下がってしまいます。
この先、
偏光度99.9%
可視光線透過率80%
みたいなレンズは革命でも起こらない限りでてきません。
④荒れると見にくい
水面が荒れると偏光レンズをかけていても見難くなるのは、水面が平面ではなくなるから。
反射光が綺麗な横波だけではなくなり、色々な角度の斜めの波も混じるという事。
ベタ凪でも風が吹くと見難くなるのも同じ理由。
ちなみにベタ凪無風でも寝転んで(顔を横にして)水中を見ると反射光はカットされなくなるので、うす暗い時に裸眼で見たのと同じように見えます。
同じ原理で偏光グラスを外して手に持って、水中を覗き込みながら回転させて縦にしたり横にしたりすると、偏光グラスをした時としてない時の違いを確認することができます。
という事で少しでも反射光をカットしたければ顔は決して傾けずに水面と偏光グラスの横軸とが平行を保つようにしましょう
⑤レンズのヒズミ
偏光グラスを2個以上持っているとレンズのヒズミを確認することができます(正確には偏光膜のヒズミ)。
まずは片方を掛けます。
もう片方を手に持ちます。
で、部屋の照明でもパソコンの画面でもいいので光源に透かしながら手に持った方の偏光グラスのレンズを覗いて見て下さい。
レンズを覗き込みながら手に持った偏光グラスを90度回転させると(縦にすると)真っ黒になるはずです。
この時にレンズにヒズミがあると濃淡が出来て見えます。
薄く見えるところはそのまま偏光度が低いということです。
ヒズミのない偏光グラスが欲しければ腕の良いメガネ屋さんで作ってもらうほかありません。
タレックス認定店でも上手い下手がありますので、上記の方法でこっそり確認しましょう。
そして悲しい現実ですが、、、
有名なタレックスのレンズ搭載の偏光グラスだからといって、釣具屋で売っている完成品を買うとたいていヒズミがあります。
⑥レンズカーブ
レンズには丸み(カーブ)がついていますが、その丸みがキツイ順に、
8カーブ
6カーブ
4カーブ
と呼ばれています。
「顔の形に合わせたい」
とか、
「隙間から入る光を減らしたい」
となると8カーブになるのですが・・・。
自分は全部使ったことがありますが8カーブはお勧めしません。
特にテトラに乗る人には。
なぜかというと距離感が狂うから。
特に掛けた直後と外した直後が危ない
人生で初めて8カーブを使った時には、ジャンプした先のテトラに感覚的には着地していないのに実際は着地していて腰に電撃を喰らった事があります
後運転も気を付けたほうが良いです。
ギリギリ行けるかな??というところでサイドミラーぶつけたりすると思います。
ちゃんとしたメーカーの8カーブレンズなら若干マシですが4カーブと全く同じように見えるわけではないので注意です。
8カーブを買うのなら、出来ることなら一度確試着してからの方が良いと思います。
⑦レンズの寿命
ちゃんと手入れしていても意外と短いです。
偏光膜は生物だと思って付き合いましょう。
ちなみに某メーカーのレンズは2年で死亡しました。
静岡出向時に作ってもらったタレックスは5年以上現役で使っていて未だに全く支障がないけれど、新品と並べると褪色してたりするんだろうな。。。
あと、釣用に作った偏光グラスをウィンタースポーツで使うのはやめましょう。
氷点下でレンズに着いた雪をこするとハードコートでも一撃でアウトです。
過去に1本これで潰してる
「最近なんか見難くなった??」
と感じたら、⑤で書いた方法で確認してみてください。
偏光膜が終わってくると縦にした時にモヤモヤして見えます。
・・・偏光ネタ、まだまだあるけど終わります
雑誌にも書いてなかったり、
意外と知っているようで知らない(気づいてない)人もいるかもしれない話⑥。
視聴率低下で打ち切り危機の⑥だよ~。
今回は・・・

『偏光グラス』
うむ、、、光とは粒子でありながら波の性質を持っている。
すなわち漁師・・・ちゃうっ、量子!!
・・・ちょっとインテリぶりたかっただけです

反射光だけをカットして水中を見やすくしてくれたり、雨の日の運転を楽にしてくれたり、対向車の運転手が鼻をほじっているのが見えてしまったり・・・それが偏光グラスの力。
取り敢えずこれを知らなきゃ始まらないので、
「何故反射光だけ綺麗に取り除いてくれるのか?」
という事で・・・なるべく簡単に書いてみる・・・つもり。
光は進行方向が同じでも色々な向きの波が混じっていると考えて下さい。
縦だったり横だったり斜めだったり。
これが水面に当たって跳ね返ったいわゆる「反射光」は横向きの波だけが残ります。
他の向きの波(光)は水中に透過するけど横向きの波(光)は跳ね返される。
偏光グラスは横向きの光の波を通さない性質を持っているので反射光を綺麗にカットできるのです。
もう少し詳しく書くと・・・ここはどうでもいいという人は飛ばして下さい。
偏光膜は偏光性を持った分子を綺麗に同じ向きに並べたものです。
偏光性とは光が分子を通過した時に特定の向きの波だけを選択的に通す性質の事。
この偏光性を持った分子を綺麗に同じ向きに並べてやることができれば特定の向きの波(光)だけを通す膜が作れるという事です。
ちなみに、本当は「横波だけを通さない」という言い方は正確ではありません。
で、この膜をレンズで挟み込んでやったものが偏光レンズ。
なので偏光膜に圧力が掛かるとこの綺麗にならんでいた分子の向きがズレるので「歪」が生じて偏光度が落ちます。
という事で豆知識・・・
①偏光度
レンズの説明書やスペックで出てくる「偏光度」という言葉。
これは横波の光(反射光)をどれだけカット出来るかを表す数字です。
50%なら反射光を半分、99%とあれば反射光を99%カットするという意味です。
②可視光線透過率
レンズの説明書やスペックで出てくる「可視光線透過率」という言葉。
これは偏光グラスを掛けた時の明るさの目安と考えて下さい。
この数字が大きいほど明るく見えると思ってもらって差し支えありません。
③物理的に不可能・・・
偏光度は高いままに可視光線透過率を上げるという事は基本的にはできません。
なので可視光線透過率の高いレンズは偏光度は下がってしまいますし、偏光度が高いレンズは可視光線透過率は下がってしまいます。
この先、
偏光度99.9%
可視光線透過率80%
みたいなレンズは革命でも起こらない限りでてきません。
④荒れると見にくい
水面が荒れると偏光レンズをかけていても見難くなるのは、水面が平面ではなくなるから。
反射光が綺麗な横波だけではなくなり、色々な角度の斜めの波も混じるという事。
ベタ凪でも風が吹くと見難くなるのも同じ理由。
ちなみにベタ凪無風でも寝転んで(顔を横にして)水中を見ると反射光はカットされなくなるので、うす暗い時に裸眼で見たのと同じように見えます。
同じ原理で偏光グラスを外して手に持って、水中を覗き込みながら回転させて縦にしたり横にしたりすると、偏光グラスをした時としてない時の違いを確認することができます。
という事で少しでも反射光をカットしたければ顔は決して傾けずに水面と偏光グラスの横軸とが平行を保つようにしましょう

⑤レンズのヒズミ
偏光グラスを2個以上持っているとレンズのヒズミを確認することができます(正確には偏光膜のヒズミ)。
まずは片方を掛けます。
もう片方を手に持ちます。
で、部屋の照明でもパソコンの画面でもいいので光源に透かしながら手に持った方の偏光グラスのレンズを覗いて見て下さい。
レンズを覗き込みながら手に持った偏光グラスを90度回転させると(縦にすると)真っ黒になるはずです。
この時にレンズにヒズミがあると濃淡が出来て見えます。
薄く見えるところはそのまま偏光度が低いということです。
ヒズミのない偏光グラスが欲しければ腕の良いメガネ屋さんで作ってもらうほかありません。
タレックス認定店でも上手い下手がありますので、上記の方法でこっそり確認しましょう。
そして悲しい現実ですが、、、
有名なタレックスのレンズ搭載の偏光グラスだからといって、釣具屋で売っている完成品を買うとたいていヒズミがあります。
⑥レンズカーブ
レンズには丸み(カーブ)がついていますが、その丸みがキツイ順に、
8カーブ
6カーブ
4カーブ
と呼ばれています。
「顔の形に合わせたい」
とか、
「隙間から入る光を減らしたい」
となると8カーブになるのですが・・・。
自分は全部使ったことがありますが8カーブはお勧めしません。
特にテトラに乗る人には。
なぜかというと距離感が狂うから。
特に掛けた直後と外した直後が危ない

人生で初めて8カーブを使った時には、ジャンプした先のテトラに感覚的には着地していないのに実際は着地していて腰に電撃を喰らった事があります

後運転も気を付けたほうが良いです。
ギリギリ行けるかな??というところでサイドミラーぶつけたりすると思います。
ちゃんとしたメーカーの8カーブレンズなら若干マシですが4カーブと全く同じように見えるわけではないので注意です。
8カーブを買うのなら、出来ることなら一度確試着してからの方が良いと思います。
⑦レンズの寿命
ちゃんと手入れしていても意外と短いです。
偏光膜は生物だと思って付き合いましょう。
ちなみに某メーカーのレンズは2年で死亡しました。
静岡出向時に作ってもらったタレックスは5年以上現役で使っていて未だに全く支障がないけれど、新品と並べると褪色してたりするんだろうな。。。
あと、釣用に作った偏光グラスをウィンタースポーツで使うのはやめましょう。
氷点下でレンズに着いた雪をこするとハードコートでも一撃でアウトです。
過去に1本これで潰してる

「最近なんか見難くなった??」
と感じたら、⑤で書いた方法で確認してみてください。
偏光膜が終わってくると縦にした時にモヤモヤして見えます。
・・・偏光ネタ、まだまだあるけど終わります
